1.宗谷遥かに

作詞:山崎ふみえ
作曲:宮下健治

生まれ故郷は 北の果て
汽車も通わぬ 宗谷の岬
流氷 海鳴り 灯台あかり
今もあの人 一人でいたら
バカなわたしを 許してもらい
愛を 愛を 愛を交わして
生きて行きたい

ごめんなさいね わがまゝを
あなたを捨てた 国境の岬
わたしの心に 今でも残る
腕のぬくもり あなたの言葉
耐えて行きます シベリアおろし
それが それが それがわたしの
生きる道です

ハマナス咲いてた あの砂山に
今もあの人 一人でいたら
過ぎたあの日の 二人に戻り
愛を 愛を 愛を重ねて
生きて行きたい


2.伊根の舟屋

作詞:水木れいじ
作曲:水森英夫

壁の日めくり 一枚破り
宿の窓辺で 鶴を折る
泣きに来た 伊根の舟屋は 波まくら・・・・・
海が玄関(おもて)よ 通りは裏口(うら)よ
そんな哀しい 恋だから

三日三晩の 東風(いちせ)もやんで
沖は夕なぎ イカ日和
絵のような 伊根の舟屋の 月灯り・・・・・
ふたつぐい呑み 並べてみても
ひとりぼっちは 淋しくて

旅のおわりの 浮棧橋に
咲いて春待つ 口紅水仙(せっちゅうか)
ふりむけば 伊根の舟屋は 雪の中・・・・・
生きる寒さに 負けそな時は
泣きにおいでと 呼ぶように


3.紅花の宿

作詞:水木れいじ
作曲:水森英夫

愛しながらも 別れた人の
想い出捨てる 旅でした
吊(つ)り橋(ばし)渡って 十二(じゅうに)の滝で
みれん流した はずなのに……
なんであなたの 苗字で泊る
酒田みちのく 紅花(べにばな)の宿

格子窓には 鳥海山(ちょうかいさん)の
根雪に淡い 遠灯り
芭蕉(ばしょう)の細道 蛇の目の傘で
肩を抱かれた 倖せが……
酔えば手酌の お酒にゆれて
こころさみだれ 紅花の宿

泣いてあの日に 戻れるならば
なみだで越える 六十里越(ろくじゅうり)
風持ち潮待ち 北前船の
古い港で 明日(あす)を持つ……
女心に 春呼ぶような
霧笛ひと声 紅花の宿